【統計データ】介護職員の就業形態(職種別)

出典:介護労働の現状
目次

データから見られる事実

  • 施設等の介護職員の正規雇用率は61.0%:介護職員(施設等)の61%が正規職員であり、非正規職員は39%を占める。
  • 訪問介護員の非正規雇用率は69.7%:訪問介護員では非正規職員が69.7%と大多数を占め、正規職員は30.3%にとどまる。
  • 短時間労働者の割合が高い:非正規職員の中で短時間労働者の割合は、施設介護職員で23.6%、訪問介護員で57.3%と高い。

事実を基にした分析

  • 訪問介護の不安定な雇用環境:訪問介護員の約70%が非正規職員であることは、雇用の安定性が低く、職員の離職率が高いことを示唆している。
  • 施設介護職員の正規率の高さ:施設介護職員の正規雇用率が高いことは、比較的安定した雇用環境を持ち、長期的な雇用維持が期待される。
  • 短時間労働の普及:非正規職員の多くが短時間労働であることは、労働者の生活スタイルに合わせた柔軟な雇用形態が求められている現状を示している。

具体的な行動案

  • 訪問介護員の雇用安定策の強化:訪問介護員の雇用を安定させるために、正規職員への転換や長期契約の促進を図る。
  • 短時間労働者の支援拡充:短時間労働者への福利厚生やスキルアップの機会を提供し、長期的な人材育成と定着を促進する。
  • 多様な働き方の導入と拡大:介護現場での多様な働き方を推進し、特に育児や介護と両立しやすい雇用形態を積極的に採用する。

総括して言えること

このデータからは、介護職員の雇用形態における大きな格差が明らかになっています。

施設介護職員は正規職員が多く、比較的安定した雇用環境にあるのに対し、訪問介護員の約70%が非正規雇用であり、雇用の不安定さが際立っています。
特に訪問介護員における短時間労働の割合が非常に高く、これが職員の離職率や不安定な生活の原因となり得る可能性が高いです。

この状況に対し、介護現場では雇用の安定化を図るための政策的介入が必要であり、訪問介護員の正規職員化や短時間労働者への支援強化が求められます。
また、全体として多様な働き方の導入を拡大し、育児や介護と仕事を両立しやすい環境づくりを推進することが、介護業界の持続可能な発展に寄与するでしょう。

  • URLをコピーしました!
目次