介護業界での独立・開業は儲かる?訪問介護や施設の経営手法を紹介!

この記事は以下のような悩みを持つ方にオススメです。

  • 介護業界で独立したら、儲かるのかどうかを知りたい
  • 開業に必要な資金はどれくらい?
  • 開業した後に、売り上げを立てるための戦略は?

この記事では、介護業界で独立・開業して稼ぐ方法をご紹介します。
初期段階で意識すべき経営方法から長期的な戦略まで詳しく解説しますので、ぜひご覧ください。

目次

介護業界で独立・開業して儲かる?

介護業界で独立・開業して儲かるかについて、結論から言うと正しい経営をすれば儲かります。
しかし、訪問介護の約半分が赤字経営であるなど、経営状況が厳しい事業も少なくありません。

今後、確実に需要が見込まれる介護業界ですが、他社との競争が激化しているため正しい経営をすることが非常に重要です。
そのため、ここからは以下の3点をそれぞれ解説していきます。

  • 市場動向
  • 競合状況
  • 収益性

介護業界の市場動向

介護業界の市場動向としては、高齢化社会の進展によって需要が増えています。

具体的に、介護サービスの市場規模は、2014年度には8.6兆円でした。
2025年度になると18.7兆円にまで市場が大きくなることが予想されています。

そのため、介護サービスの需要は今後も着実に拡大していくでしょう。

介護業界の競合状況

介護業界の市場規模が大きくなるにつれ、競合他社が増えていることも事実です。

競争が激化する介護業界で独立して成功するためには、他社との差別化が重要になります。
差別化の例としては、顧客との信頼関係や権威性、アクセス、対応の丁寧さなど様々です。

独立したあなたがお客様に提供できる強みをしっかりと認識しておくことが必要になるでしょう。

一人で開業する際の注意点

ここでは、一人で開業する方が注意すべき点を紹介します。
一人で開業する場合は、自分が何にどれくらいの時間を使うかをしっかりと考えることが大切です。

開業当初は、あなた以外に会社を成長させる人がいません。
そのため、あなたが無駄なことに時間を使うと、会社は思うように成長しないのです。

具体例として、時間の使い方をフェーズごとに解説します。

  • 0→1(アイデアから事業の芽をつくる)
  • 1→10(事業にするための型をつくる)
  • 10→100(型で事業を拡大し、より効率化する)

0→1では、構想を形にする力が求められます。
具体的な時間の使い方としては、お客様が何に悩んでいるかを直接インタビューしたり、お客様の悩みを解決しつつ競合他社と差別化できる方法を考えましょう。

1→10では、ある程度の形ができた事業をお客様に利用してもらうために、営業や集客を行いましょう。
この際、やみくもにアプローチするのではなく、あなたが提供できる価値を求めているお客様を明らかにしてアプローチすることが重要です。

10→100では、事業の拡大を目的として、効率化や仕組み化に力を入れます。
例えば、従業員の研修をマニュアル化したり集客基盤を整えて継続的にお客様を獲得したりする工夫が必要です。

個人で開業する場合、事業の成長に強く関係がある行動に絞って自分の時間を使うようにしましょう。

開業資金はいくら?

独立・開業する際に重要な収益の部分について解説します。

失敗する企業は、お客様が来ても利益が出る構造になっておらず潰れてしまうというケースが多くあります。
そのため、開業の段階で収益性について丁寧に考えておくことが重要です。

訪問介護の初期費用

訪問介護で開業する場合に必要となる初期費用は、地域によって異なりますが800〜1000万円と言われています。
具体的な内訳としては、法人登記の費用や家賃、光熱費、事務所の備品費用、人件費、広告宣伝費などです。

開業準備を進める上で、なるべく初期費用を抑えることは大切になります。

さらに重要な観点として、固定費を抑えるという考えも持っておきましょう。
家賃などの固定費は仕方がないですが、経理ソフトや広告宣伝媒体に固定費をかけてしまうことは特に初期の段階では好ましくありません。

事業の収益性を安定させるために、固定費を抑えることを意識しながら開業を進めましょう。

収益モデルと利益率

開業する際には、収益モデルや利益率について理解しておくことが重要です。

訪問介護の売上は、「サービス料金×利用者数×利用回数」の掛け算で決まります。
3つのいずれかを高めることで、収益は上がります。

開業初期には、利用回数を高めることがオススメです。
理由として、初期の実績が少ない段階でサービス料金を高く設定することは難しかったり利用者数を増やせるほど体制が整っていなかったりするためです。

頻繁に利用してもらうために、初期は利用者の満足度を高める方法を徹底的に考えましょう。
満足度を高めることができるようになれば、利用者数やサービス料金は後からついてきます。

なお、介護業界の利益率は約3.0%です。
平均的な利益率を知ることで、売上に対して使うことができる経費を把握することができます。

開業後に売上を立てるためには?

独立・開業した後に成功できるか不安になる方は少なくありません。
ここからは、開業した後に売上を立てるための方法をご紹介します。

独立する上で必要なスキルや利益を安定させるための経営戦略を解説しますので参考にしてください。

独立・開業に必要なスキル

独立・開業して利益を上げるために必要な能力は大きく分けて以下の3つです。
現段階で能力を持っていなくても、学ぶ方法は多くあるため安心してください。

  • 営業スキル
  • オペレーションスキル
  • 経営スキル

まず1つ目に、営業力は事業を成功させるために必須です。

営業というと、直接アポを取ったりマーケティングで集客したりというイメージを持つ方が多いと思います。
しかし、ご家族との些細なコミュニケーションや従業員に気持ちよく働いてもらうためのモチベートも大きな意味で営業に分類されるのです。

あなたの営業力が無ければ、利用者も従業員も集まらないため組織を大きくすることは難しいでしょう。
裏を返すと、あなたの営業力さえあれば、利用者を増やして売上を立てることができるのです。

そのため、開業するにあたって営業力は必須のスキルと言えます。

次に2つ目に、オペレーションスキルも大切です。
営業力は売上を上げるために必要でしたが、オペレーションスキルはコストを抑えるために必要なスキルと言えます。

利用者を増やすことができて売上を立てられたら、コストを抑えて利益を残すことを考えましょう。
例えば、顧客管理を効率化して人件費を抑えたり、安くて質の高い広告媒体を用いて集客費用を抑えたりすることができます。

売上を立てる観点に加えて、コストを抑えることも普段から意識して取り組むことが重要です。

最後に3つ目に、経営スキルを紹介します。
経営スキルとは、具体的には問題解決能力や戦略設計能力のことです。

経営し始めると様々なトラブルが発生します。
トラブルが起こる度に、課題を正確に把握し、効果的な解決策を実行する力が必要です。

また、長期的な視点で戦略を設計する能力も重要になります。
自社や競合の状況、市場の流れを踏まえて、安定して成長するための戦略を立てましょう。

戦略については複雑になるため、次の章でさらに詳しく解説します。

以上の3つは必要最低限のスキルですので、日々学習しながら成長していきましょう。

マーケティングによる集客戦略

ここからは、介護業界での経営における戦略設計の例を紹介します。

マーケティングでは、集客するための公式を以下のように分けて考えることが可能です。
「①知ってもらった数×②興味を持ってもらった割合×③契約に繋がった割合」の掛け算で契約数が決まります。

つまり、②や③の割合を先に高めておくと、今後の認知を増やす活動の意味が大きくなるのです。

例えば、契約につながる割合を考えずに認知を増やした場合は「①100×②10%×③10%=1」になります。100人にアプローチして、ようやく1人のお客様獲得です。
一方で、先に契約の割合を高めておくと「①100×②20%×③20%=4」となり、同じ人数に認知されるにしても契約数が違います。

そのため、一般的に集客と言うと、チラシを配ってテレアポをしてというイメージがあると思いますが、それらは①の認知の数を広める活動です。
①の数を広める活動は量を増やすだけなので簡単ですので、初期段階では②や③のように契約に繋がる割合を高めることが重要になります。

具体的に契約の割合を高める方法としては、以下のように様々な方法があります。

  • 提供するサービスの質を高める
  • 他社との差別化ポイントをつくる
  • Web上の記事でサービスの情報をわかりやすく発信する

その中でも、初期にはラクカイゴというWebサイトで記事を作成してもらうことがオススメです。

初期は担当者がいなかったり知識がなかったりで、Web上の記事を充実させることが難しいです。
「ホームページを作成するにも費用がかかってしまう…」という悩みを持つ方は少なくありません。

ラクカイゴでは、1時間のインタビューを受けた後は待つだけで介護サービスを紹介する記事が出来上がるのです。
Webの記事をつくっておくことで、チラシなどを見た人(①の人)が契約につながる確率を高めることができます。

客満足度の向上によるリピート戦略

ひとつ前の章では、契約率を高める戦略を紹介しましたが、契約後にリピート率を高める戦略も必要です。
リピートの割合が高まると、売上に直結するため重要な指標になります。

具体的なリピート戦略として、顧客満足度を高めることを第1に目指しましょう。
利用者のニーズに合わせて柔軟な対応をしたり、お客様のご家族と信頼関係を構築したりすることも大切です。

お客様のことを覚え、コミュニケーションが円滑になると、お客様は他社に乗り換える可能性が低くなります。

加えて、親交が深まったお客様には「もっとサービスをこうしてほしい」という本音の声を聞きましょう。
聞かれたお客様は「私が大切にされている」と感じてリピート割合が増えますし、サービス全体の質を高めることにも繋がります。

このように、お客様との関係性を深めることでリピートの割合を増やすことができるのです。

まとめ

この記事では、介護業界で独立・開業した後に利益を出す方法について紹介しました。

介護業界の市場規模は大きく伸びていると同時に、競合他社の参入も増えています。
そのため、正しい経営方法で他社と差別化を図ることが非常に重要です。

一人で開業する際には、自分の時間についてシビアに考えましょう。
特に初期はサービスの成長に直結することに絞って時間を使うことが求められます。

訪問介護の初期費用は約800〜1000万円であり、利益率は約3.0%です。
開業後に利益をしっかりと残すために、売上を立てる力とコストを抑える力を身に付けましょう。

最後に、マーケティングとリピート戦略を紹介しました。
いずれもサービスの質を高めて、お客様との関係を深めることが重要です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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