【介護保険適用】要支援1で介護用ベッド(特殊寝台)をレンタルするには?貸しベッドの種類や費用を紹介!

この記事で解決できるお悩み

  • 要介護者をベッドから起き上がらせるのが難しい
  • 親の介護をしている家族が腰を痛めている
  • 介護用ベッドの種類や状態に合わせた選び方は?

この記事では、介護用ベッドの機能や種類について詳しく紹介しています。

この記事を読むと、利用者や介護者の状態に合わせた介護用ベッドを選びやすくなりますので、ぜひご覧ください。

目次

介護用ベッド(特殊寝台)とは?

特殊寝台は、介護保険でレンタルできる介護用のベッドです。
一般的には、介護ベッドや電動ベッド(ギャッチベッド)と呼ばれます。

介護用ベッドでは、背中や足を支える部分の角度を調整できるため利用者が楽に起き上がることが可能です。

また、床板と呼ばれるマットレスを載せる部分の高さも調節できる工夫がされており、利用者は必要に応じた姿勢を取りやすくなっています。

利用者の姿勢を変化させやすいため、家族の介護負担を軽減することが可能です。

また、要介護者の自立を支援したい場合は、ベッドに手すりなどを備え付けることもできます。

レンタルと購入の違い

ここから、介護用ベッドのレンタルと購入の違いについて紹介します。

購入するメリットとしては、汚れなどを気にせず自由に使うことができる点です。

ただし、介護用ベッドに関してはレンタルすることが一般的になります。
レンタルすることで、利用者の状態に合わせて商品を乗り換えることが可能です。

また、介護用ベッドを購入する場合は約30万円ほどかかりますが、レンタルですと月額約1000円(1割負担の方)で利用できます。

そのため、高額な商品である介護用ベッドはレンタルで利用することが多いです。

介護用ベッド以外の介護用品を購入したい方は、こちらの記事をぜひご覧ください。

対象者・利用条件

介護用ベッドをレンタルできる対象者は、基本的に要介護2〜5の認定を受けた方です。

しかし、要支援1〜2・要介護1の方であっても例外的にレンタルできる場合があります。

例外として認められる具体的な条件は以下です。

  • 日常的に起きあがりが困難な者
  • 日常的に寝返りが困難な者
参考:厚生労働省による「要支援・要介護1の者に対する福祉用具貸与について

なお、上記の条件に該当するかどうかの判断は、医師の所見やケアマネジメントの確認によって行われます。

原則としては、要介護2〜5の認定を受けた方が介護用ベッドをレンタル可能です。

価格・料金表

介護用ベッドの費用は、ベッドに備え付けられている設備の充実度によって異なります。

ベッドの設備はモーターと呼ばれ、モーターの数によって利用できる機能が増えるのです。

  • 1モーター:ベッドの高さ調節機能・背上げ機能のいずれかが可能
  • 2モーター:ベッドの高さ調節機能・背上げ機能と同時にひざ上げ機能の連動が可能
  • 3モーター:ベッドの高さ調節機能・背上げ機能・ひざ上げ機能が可能

以下の表では、1割負担の方が介護用ベッドをレンタルした場合に発生する月額料金の目安をまとめました。

モーター月額料金
1モーター約600円
2モーター約800円
3モーター約1000円

介護用ベッドの機能

ここでは、介護用ベッドの機能について紹介します。
介護用ベッドを選ぶときの判断基準になりますので、ぜひ参考にしてください。

介護用ベッドの機能としては、主に以下の3つがあります。

  • 背上げ
  • 足上げ
  • 高さ調節

背上げ

背上げ機能とは、利用者がベッドの上で起き上がるときに背もたれを自由に上げられる機能です。
リモコンを操作することで、0度〜75度くらいまで背もたれの高さを調整できます。

背もたれを上げることで、自力で座るのが難しい利用者が上半身を起こして食事できたりベッドから降りやすくなったりします。

背上げが必要な方の特徴としては、自力での起き上がり・立ち上がりが難しい方や座った姿勢を維持できない方です。また、食事を口から摂取することが難しい方や食べ物を飲み込む際にむせる方も背上げが必要になります。

足上げ

足上げ機能とは、ひざ部分を上げたり下げたりできる機能です。
足上げの方式には2種類あり、膝の部分を山型に上げるタイプと、膝の下からつま先あたりを水平に上げるタイプがあります。

足を上げることで、ベッドの背もたれを起こした状態で座っているときに体が下にずり落ちるのを軽減します。また、血流を改善して足のむくみを取る効果も期待できるでしょう。

高さ調節

高さ調節機能は、ベッド全体の高さを自由に変更できる機能です。
高さの範囲は、床から約20〜65cmの範囲で調整できます。

ベッドから移動したい場合は降りやすい高さに、介助する場合は腰を曲げなくてよい高さに変更できる点が特徴です。

寝たきりの方や寝返りが難しい方は、高さ調節が必要になります。

介護用ベッド(特殊寝台)の種類・選び方

介護用ベッドは、機能の充実度となるモーター数によって分類することができます。

ここでは、モーター数ごとの機能の違いについて詳しく解説しますので、利用者に合った介護用ベッドを選ぶ際の参考にしてください。

1モーターベッド

1モーターでは、ベッドの高さ調節機能もしくは背上げ機能のどちらかが使用可能です。

リモコンで操作すると背もたれ部分にあるリクライニングが動き、利用者の希望に合わせて角度を調整できます。

背もたれを操作すると足のひざ部分が連動する仕組みになっており、同時に上下することが多いです。
連動して上下する理由は、背もたれを上げた際に利用者が足方向にずり落ちてしまうのを防ぐためです。

なお、背もたれと足部分の連動を解除できる介護用ベッドもあるため、レンタルする際に相談しましょう。

1モーターベッドは、起き上がる際の補助として利用する程度の機能になります。
そのため、比較的身体を動かすことができる方におすすめの種類といえるでしょう。

2モーターベッド

2モーターでは、ベッドの高さ調節機能と背上げ機能(+ひざ上げ機能)の両方を操作できます。
ベッドの高さも変更可能ですので、利用者がベッドから移動しやすいような高さに調節可能です。

また、介護者にとっても、ベッドの高さを変えることで介護しやすい姿勢で対応できるため介護負担の軽減に繋がります。

おすすめの利用者としては、自力で起き上がったり立ち上がったりすることに不安を感じる方におすすめです。

3モーターベッド

3モーターでは、ベッドの高さ調節・背上げ・ひざ上げを個別に操作できます。

全ての機能を自由に操作できるベッドであり、2モーターとは違って足の上下も自由に動かせる点が魅力です。

利用者と介護者の状態に合わせて自由に変更できるため、ベッドで過ごす時間が長い方には3モーターがおすすめです。

介護用ベッド(特殊寝台)のレンタルを利用するには?

介護保険で介護用ベッドを利用したい場合は、以下の7ステップでレンタルの手続きをしましょう。

  1. 要介護認定を受ける
  2. 地域包括支援センター・ケアマネージャー相談する
  3. ケアマネージャーにケアプランを作成してもらう
  4. レンタルする事業者を選ぶ
  5. 事業所で勤務する福祉用具専門相談員からアドバイスを受ける
  6. 事業者と契約し、介護用ベッドをレンタルする
  7. 定期的に介護用ベッドのメンテナンスを行う

利用者や介護者の状態を福祉用具専門相談員に相談することで、状態に応じた適切な介護用ベッドを選びやすくなります。

まとめ

この記事では、介護用ベッドについて紹介しました。

介護用ベッドを利用することで、背中や足を支える部分の角度を調整できるため利用者や家族が生活しやすくなります。

介護用ベッドに関しては、レンタルする方がお得に利用できることが多く、月額1000円ほど(1割負担の方)です。

機能は、主に3種類の「背上げ機能」「足上げ機能」「高さ調節機能」が設置されています。
それぞれの機能が備わっているかどうかで、介護用ベッドの種類が異なりますので、利用者や介護者の状態に合わせたものを選びましょう。

介護用ベッドを利用したい場合は、まずケアマネージャーや地域包括支援センターに相談し、ケアプランを作成する必要があります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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