小規模多機能型居宅介護とは?サービス内容や厚生労働省提示の費用を紹介!メリット・デメリットやグループホームとの違いも解説

この記事で解決できるお悩み

  • 在宅介護を継続したいけれど、たまに通ったり短期で宿泊したい
  • 色々なサービスを利用したいけれど、事業所とはなるべく契約したくない
  • 小規模多機能型居宅介護の概要や費用、手続き方法を知りたい

この記事では、小規模多機能型居宅介護について基本的な内容から詳細まで分かりやすく解説しました。

この記事を読めば、小規模多機能型居宅介護のメリット・デメリットを理解し、あなたが求めるサービスを判断しやすくなりますので、ぜひご覧ください。

目次

小規模多機能型居宅介護とは?

小規模多機能型居宅介護とは、在宅介護をしている方に向けた地域密着型の介護保険サービスです。

特徴として、1つの事業者と契約することで、施設への「通い」を中心とし、短期間の「宿まり」や利用者の自宅への「訪問」を組み合わせて利用できます。

要介護者の状態が中重度になっても、住み慣れた環境で生活できるように支援する地域密着型サービスです。安心感のある環境で地域住民と交流しながら日常生活の支援や機能訓練を行います。

小規模多機能型居宅介護では、「通い」「宿まり」「訪問」のサービスを同じスタッフに提供されるため、顔なじみになり、安心できるでしょう。

基本的に24時間365日いつでもサービスが利用できます。

対象者・利用条件

小規模多機能型居宅介護の対象者は、以下の条件を満たしている人です。

  • 要支援1~2、要介護1~5の認定を受けている
  • サービスを提供している事業所と同じ自治体に住民票がある

地域密着型サービスのため、事業所と同じ自治体に住民票がなければ利用できない点に注意が必要です。

費用・料金表

小規模多機能型居宅介護では、月額定額制で「通い」「泊まり」「訪問」を何度でも利用できます。

料金は、以下の表をぜひ参考にしてください。(自己負担が1割の方の場合)

介護度同一建物に居住していない方同一建物に居住している方
要支援13,403円3,066円
要支援26,877円6,196円
要介護110,320円9,298円
要介護215,167円13,665円
要介護322,062円19,878円
要介護424,350円21,939円
要介護526,849円24,191円
参考:厚生労働省による「小規模多機能型居宅介護

なお、同一建物とは、「養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅」を指します。そのため、上記4種類のサービスのうち、いずれかを利用している場合は同一建物に居住する者として扱われます。

サービス内容

小規模多機能型居宅介護では、「通い」「泊まり」「訪問」の3種類のサービスが受けられます。

要介護者の状態に合わせて柔軟に利用できるように、それぞれのサービスについて深く理解しておきましょう。

通い(デイサービス)

通いでは、介護施設にてデイサービスを日帰りで受けることが可能です。

具体的な内容として、利用者の自宅に車でのお迎えから始まり、健康チェックを済ませたら入浴や食事、排せつなどの介助まで行われます。

他にも、レクリエーションや機能訓練などを施設内で行い、充実した時間を過ごせるでしょう。

泊まり(ショートステイ)

りは、施設への短期間入所を指します。
人によって宿泊期間は異なりますが、1週間ほど泊まることも可能です。

宿泊中に受けられるサービスとして、日常生活の支援や服薬の介助、おむつ交換、見守りなど様々なサービスを受けられます。

宿泊するタイミングとしては、利用者の家族が出張で在宅介護ができないとき等に利用すると便利です。

施設内では、医療関係のスタッフがいるため、安心して生活できるでしょう。

訪問

訪問は、食事や入浴、排せつといった日常生活の介助を自宅で受けられるサービスです。

利用者の要望に応じて、スタッフが利用者の自宅を訪問し、健康状態のチェックや服薬補助、散歩の付き添いといったサービスを提供しています。

利用するまでの流れ

申請方法から手続きまで

小規模多機能型居宅介護を利用するには、以下の5ステップが必要です。

  1. 要支援・要介護の認定を受ける
  2. 利用したい事業所を選ぶ(ケアマネージャーがいる場合は、相談・依頼が可能)
  3. 希望する事業所が決まれば、直接問い合わせて申し込む
  4. 施設側と利用者・家族が面談して、要望などを擦り合わせる
  5. 契約を締結し、利用開始

ケアマネージャーがいない場合は、地域包括支援センターなどに相談するのもよいでしょう。

選ぶときのポイント

事業所を選ぶ際のポイントとしては、サービスの契約前に説明をきちんとしてくれるかどうかを確認しましょう。

具体的には、サービスの内容や費用、緊急時への対応などを丁寧に説明してくれる事業所であれば安心しやすいです。

また、スタッフの方との話しやすさも重要です。

地域密着型サービスのため、同じスタッフの方とコミュニケーションを密に取ることが少なくありません。その際、スタッフの方が温かい雰囲気であれば、人見知りな利用者の方でもストレスなくサービスを利用できます。

メリット・デメリット

メリット

まずメリットとして挙げられるのは、1つの事業所と契約することで3種類のサービスを受けられる点です。

面倒でないという利点もありますし、スタッフと顔なじみになりやすいため安心して利用できます。

また、24時間365日いつでも利用できるため、利用者の状態に合わせて柔軟に対応できる点もメリットとして挙げられるでしょう。

デメリット

一方でデメリットとして挙げられるのは、小規模多機能型居宅介護の事業所と契約した場合、事業所のケアマネージャーに担当してもらう必要がある点です。そのため、今まで担当してくれていたケアマネージャーが変更になるため、注意しましょう。

また、月額料金が定額のため、利用回数が少なかった場合は各種個別サービスをそれぞれ契約するよりも費用が高くなる可能性があります。

グループホームとの違い

小規模多機能型居宅介護とグループホームで大きく異なる点は対象者です。

小規模多機能型居宅介護は、要支援1〜2・要介護1〜5の方を対象にしています。
一方で、グループホームは、要支援2・要介護1〜5、なおかつ認知症の高齢者が対象です。

また、小規模多機能型居宅介護が「通い」「泊まり」「訪問」と3種類のサービスを提供しているのに対して、グループホームは入居型施設という特徴もあります。

グループホームについて更に知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

まとめ

この記事では、小規模多機能型居宅介護のサービス概要や利用手続きについて紹介しました。

小規模多機能型居宅介護とは、在宅介護をしている方に向けて「通い」「泊まり」「訪問」を提供する地域密着型のサービスです。

費用は月額定額制となっており、24時間365日いつでもサービスを受けられます。
ただし、デメリットとしては既に契約しているケアマネージャーを変更する必要がありますので、注意しましょう。

利用する申請方法は、地域包括支援センターやケアマネージャーに相談し、希望する事業所に直接申し込むことが必要です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

  • URLをコピーしました!
目次