上がり框(あがりかまち)

上がり框(あがりかまち)の知識は、新しい介護者にとって、日々の介護活動をより安全に、そして効果的に行うための基礎となります。

介護の現場では、利用者の生活空間の細部にまで目を配り、安全かつ快適な環境を提供することが求められます。
上がり框は、そのような空間の中で見落としがちながらも、利用者の安全に直結する重要な要素の一つです。

上がり框とは、具体的には玄関の入口に設けられた、床面から少し高くなっている部分を指します。
この部分は、室内と外部との境界を明確にし、室内へのほこりや汚れの侵入を防ぐ役割を持っています。
また、靴を脱ぎ履きする際に一時的に座る場所としても利用されます。

しかし、この上がり框は、特に高齢者や身体機能に制限がある方々にとっては、転倒のリスクを高める要因となり得ます。
足元の段差は見落としがちで、特に視覚や認知機能が低下している場合には、大きな障害となることがあります。

したがって、介護者はこの上がり框の存在を常に意識し、利用者が安全に移動できるように支援することが重要です。

例文
  • 高齢者の自宅訪問時、介護者は「上がり框を越える際は、しっかりと手をお借りしますね」と声をかけ、利用者の手を取りながらゆっくりと支えて玄関を入る。
  • 上がり框のある住宅での生活支援を行う際、介護者は「この段差に気をつけてくださいね。一緒に乗り越えましょう」と利用者に声を掛け、手すりや移動支援具を活用して安全に移動する方法を提案する。
  • 「上がり框がここにあるため、夜間にトイレに行く際は足元のライトをつけると良いですよ」と介護者が利用者や家族にアドバイスし、転倒防止のための環境調整を行う。
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