「介護施設を利用する高齢者のご家族へ手紙を送りたいけれど、どんな言葉を添えたらいいのか分からない…」
そのように悩む介護職員さんも多いのではないでしょうか?
この記事を読むことで、ご家族の心に響く手紙が書けるようになります。
この記事では、グループホームの居室担当者や介護施設で働く方々向けに、利用者のご家族様への手紙の書き方やコロナ禍での手紙の例文を紹介していきます。
1~12月のおたよりのテンプレートはこちらの記事で紹介していますので、合わせてご覧ください。
介護施設からご家族様への手紙の重要性
ご家族様への手紙は、介護施設とご家族の信頼関係を深めるために非常に重要です。
手紙を通してご家族様のことを知ると、利用者と一緒にご家族の話をできるようになるでしょう。
大切な人を介護施設に預けたい家族にとって、手紙は心強い連絡手段になります。
今の時代では、メールやLINEなどで簡単にメッセージを送ることはできますが、その分直筆で手紙が送られてくると感動するでしょう。
【例文】介護施設からご家族様への手紙
一般的なケースでの例文
まずは、一般的なケースでの例文を考えてみましょう。
<ご家族様のお名前>さま、
いつも<介護施設名>をご支援いただき、誠にありがとうございます。
<利用者名>さまは、先日のイベントで大変楽しそうに過ごされ、笑顔を見せてくれました。
また、他の利用者の方々とも交流が増え、自立度が向上しているように感じます。
<利用者名>さまが楽しそうにしている笑顔は、私たちスタッフの励みになっております。
<利用者名>さまの健康面についても、特に問題はありません。
ただ、季節の変わり目には体調が崩れやすいため、<利用者名>さまが安心して過ごせるよう環境を整えてまいります。
<ご家族様のお名前>さま、改めましてご理解とご協力に心から感謝申し上げます。
<ご利用者名>さまが快適にお過ごしいただけるよう、私たちスタッフ一同、全力でサポートさせていただきますので、どのような些細なことでもご遠慮なくお話しいただけますと幸いです。
最後にはなりますが、<ご家族様のお名前>さまにもお身体に気をつけていただき、元気でお過ごしいただけますようお祈り申し上げます。
引き続き宜しくお願い致します。
敬具
<介護施設名> <担当者名>
イベント・レクリエーションの紹介に関する例文
次に、イベントやレクリエーションのご案内に関する手紙をみてみましょう。
<ご家族様のお名前>さま、
いつも<介護施設名>をご利用いただき誠にありがとうございます。
今月のイベント・レクリエーションの予定をお知らせいたします。
当施設では、利用者の皆様が楽しんで参加できるイベントやレクリエーションを定期的に開催しております。
今月は以下のイベントを予定しています。
- 手作りおやつの会(8日):施設内で、利用者同士で手作りのおやつを作り、交流を深めるイベントです。
アレルギーや食物制限にも対応しておりますので、安心してご参加いただけます。 - 園芸体験(18日):施設の庭で季節の花や野菜を育て、自然と触れ合う機会をつくります。
- 映画鑑賞会(24日):施設内で懐かしの映画や話題作を上映し、他の利用者様と一緒に楽しんでいただけます。なお、映画鑑賞後には感想交換の場も設けております。
<利用者名>さまにも、ぜひこれらのイベントにご参加いただき、楽しい時間を過ごしていただければ幸いです。ご家族様もご参加いただけますので、お時間が許す範囲でお気軽にお越しください。
これからも<介護施設名>をどうぞよろしくお願いいたします。
敬具
<介護施設名> <担当者名>
居室担当者から利用者の家族への手紙
ご家族は利用者の状態などに関して、居宅担当者から手紙が送られてくると安心するものです。
普段から担当者とのやりとりがあると、多少の問題があったとしてもご家族様の不安を軽減できるでしょう。
ケアの質を高めるという意味でも、ご家族に対して居室担当者から手紙を送ることはオススメですよ。
居室の状況に関する例文
まずは、居室の清掃状況や設備に関してご家族に伝える文章を紹介します。
<ご家族様のお名前>さま、
いつも<介護施設名>をご利用いただき、誠にありがとうございます。
<利用者名>さまの居室を担当させていただいております<担当者名>と申します。
この度は、<利用者名>さまの居室の状況についてご報告させていただきたくご連絡差し上げました。
これから体調を崩しやすいシーズンに入るため、<利用者名>さまの居室を清潔で快適な環境が維持しております。
掃除は定期的に行い、床や家具の清掃に加え、窓の開閉による換気も行っております。
寝具やタオル類は、定期的に交換し、清潔さを保つようにしています。
また、居室内の設備に関しては、故障や不具合がないか定期的に点検しております。
<利用者名>さまの個別のニーズやリクエストにも柔軟に対応させていただいております。
これからも<ご利用者名>さまが居室で安心して過ごせるよう、私たちスタッフ一同、努力してまいります。
<ご家族様のお名前>さまからもご要望等ございましたら、ぜひお気軽にお申し付けください。
今後とも<介護施設名>をどうぞよろしくお願いいたします。
敬具
<介護施設名> <担当者名>
ご家族へのお知らせや連絡事項に関する例文
ご家族に対して、利用者の状況をはじめとして、今後の予定を連絡する例文を紹介します。
<ご家族様のお名前>さま、
いつも<介護施設名>をご利用いただき、誠にありがとうございます。
今回は、<利用者名>さまのご家族様へ連絡事項があり、お知らせさせていただきます。
まず<利用者名>さまに関する近況報告として、健康状態は安定しており、施設内の様々なアクティビティに積極的に参加しています。
そして、他の利用者様との交流も楽しんでおり、ますます笑顔が増えているように感じます。
次に、<介護施設名>での今後の予定についてお知らせいたします。
来月は季節のイベントを開催予定であり、<利用者名>さまにもご参加いただけることを楽しみにしております。イベントの詳細な内容は詳細が決まり次第、追ってご案内させていただきます。
最後に、施設の設備に関しては、今後数か月以内に改修工事を予定しております。
工事期間中は、一部の共用スペースが利用制限となることがございますが、ご利用者様の安全と利便性を第一に考慮し、適切な対応を行います。
ご不明な点やご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
いつも<ご家族様のお名前>さまのご理解とご協力に深く感謝しております。
至らない点もございますが、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
<介護施設名> <担当者名>
利用者の近況報告に関する例文
ここでは、利用者の自立度が向上したことを報告する手紙を例として紹介します。
<ご家族様のお名前>さま、
いつも<介護施設名>をご利用いただき、誠にありがとうございます。
この度は<利用者名>さまの自立度の向上について、ご家族様へお伝えさせていただきます。
最近、<利用者名>さまは施設内での他の利用者様とのコミュニケーションが増えています。
また、レクリエーション活動にも意欲的に取り組まれ、新しい趣味や関心が出てきているようです。
さらに、リハビリの効果が出ており、日常生活における自立度が高まっています。
私たちスタッフは、<利用者名>さまの自立度が向上していることを非常に嬉しく感じます。
<利用者名>さまの自立度向上は、ご家族様からのサポートの賜物であることを忘れず、私たちも引き続き全力でサポートいたします。
それでは、今後とも<介護施設名>をどうぞよろしくお願いいたします。
敬具
<介護施設名> <担当者名>
介護施設のコロナウイルス対策について伝える手紙
施設内の感染対策に関する例文
施設内で感染症対策を講じている際に、具体的な実行内容とご家族へも配慮を依頼する文章を紹介します。
<ご家族様のお名前>さま、
いつも<介護施設名>をご利用いただき、誠にありがとうございます。
この度は当施設内のコロナウイルス感染状況と対策について、ご家族様へお知らせいたします。
現在、<介護施設名>では感染防止対策を徹底して実施しており、幸いなことに施設内での感染者は確認されておりません。
これからも安心してご利用いただける環境を整備することに努めてまいります。
引き続き、施設内の清掃や消毒を徹底し、利用者様やスタッフの健康状態を定期的にチェックしてまいります。
また、利用者様にはマスクの着用や手洗い、うがいの徹底をお願いし、不要不急の外出も控えるようにお願いしております。
ご家族様におかれましても、お手数ですがご訪問の際にはマスク着用や手指の消毒をお願いいたします。
万が一、ご家族様に体調不良がある場合には、恐れ入りますがご訪問をお控えいただきますようお願い申し上げます。
<介護施設名>では、引き続きご利用者様の安全と健康を第一に考慮し、感染症対策に着手してまいります。
ご家族様のご理解とご協力に心より感謝申し上げます。今後とも何卒宜しくお願い致します。
敬具
<介護施設名> <担当者名>
まとめ
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
この記事で紹介した例文をもとに、ご家族への手紙が増えることを祈っております。
介護施設から利用者の家族への手紙は、大切なコミュニケーションツールです。
そのため、手紙では要点を押さえて、適切な表現で情報を伝えることが重要になります。
ポイントの1つとして、伝えるべき情報を選定しましょう。
利用者の様子や施設での出来事を伝えることで、ご家族が利用者の日常をイメージしやすくなり、安心感や信頼感を与えることができます。
また、丁寧な言葉遣いや分かりやすい文章構成で情報を伝えることも大きなポイントとなります。
どれほど内容がきっちりしている手紙でも、敬意が感じられない文章では読んでもらえないこともあるのです。
最後に、ご家族への感謝の言葉を忘れずに入れることが大切です。
以上のポイントを踏まえた手紙を書くことで、ご家族との信頼関係を築くことができ、利用者にとっても居心地のよい環境が整うでしょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。