要介護度1の状態とは?介護等級の要支援2・要介護2との違いも紹介

この記事で解決できるお悩み

  • 家族が要介護1と認定されたけれども、どのような状態かわからない
  • 要介護1と認定されるためには、どうしたらいいの?
  • 要支援2や要介護2との違いは?

要介護状態となると、不安になる方も少なくありません。
この記事では、要介護1の状態や症状といった基本的な内容から、認定されるための基準や今後の対応方法についても詳しく解説します。

要介護者への対応の仕方について5分ほどで理解できますので、ぜひご覧ください。

目次

要介護1とは?

要介護の中では介護の必要性が最も低い状態

要介護1の要介護者は、食事などの日常生活を自立して送ることができる状態です。

ただし、歩くときや、トイレや入浴など一部の機能については介護者のサポートが必要です。
具体的な行動の目安としては、以下のことを自分でできます。

  • 朝起きて自分で朝ごはんを作って食べる
  • 日常的な掃除、洗濯、着替えなどを自分で行う
  • 薬を服用し、睡眠の調整などを行う
  • 社会参加や趣味などを楽しむ

ただし、要介護1の要介護者は、以下のことにはサポートが必要です。

  • 体を動かす
  • 食事の準備や食事中
  • 先の外出先の移動や手段移動の選択
  • 長時間の横たわりなどの特定の姿勢

要介護1の要介護者が抱える症状

要介護1の症状として、身体的な障害や疾患により歩行に制限があり、医療機関や福祉施設などへの移動が困難である場合が少なくありません。

他にも、認知症や精神疾患によりコミュニケーションに制限があることから、日常生活の中での認知や社会との交流が思うようにできないこともあります。

要介護1の認知機能

厚生労働省によると、要介護状態とは「寝たきりや認知症等で常時介護を必要とする状態」とあります。

要介護1の方は認知症によって、記憶力や理解力、思考力、注意力などが低下しているケースがあります。

また、精神疾患によって、心理的な不安やうつ、睡眠障害などがあり、日常生活に影響を与えることも考えられるでしょう。このような場合は、適切な治療や支援を受けることで、認知機能の低下を軽減することができます。

要介護1に区分される方の平均年齢

要介護1の平均年齢は、以下のようになっています。

年齢人数
40~64歳21,100人
65~69歳30,900人
70~74歳80,500人
75~79歳138,000人
80~84歳263,400人
85~89歳359,800人
90~94歳249,900人
95歳以上83,600人
参考:厚生労働省による「介護給付費等実態統計

85〜89歳の割合が大きくなっています。

要介護1に認定されるには?

要介護1と認定されるためには、介護保険制度に基づいて、医療機関や地域包括支援センターなどで、介護認定委員会による評価を受ける必要があります。

そして、身体的な機能や生活能力、認知機能、社会的な環境などを評価することにより、要介護度が決定されます。

要介護1と認定されるためには、まずは、地域保健所や地域包括支援センターなどに相談し、介護認定申請を行うことから始めましょう。その際に、自分や家族によって準備するものや必要な書類なども確認しておきましょう。

認定を受ける手順についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください。

要介護1と認定されるための判断基準は?

厚生労働省が定めた「要介護認定等基準時間」という介護にかかる時間を基準にすると、「32分以上50分未満」が要介護1の判断基準となります。

介護に必要な時間が「32分以上50分未満」という基準は、要支援2という要介護1よりも介護度が低い状態と同じ基準時間になります。

そのため、要支援2と要介護1の判断基準として、以下のような基準も加えて設けられています。

  • 認知機能や思考・感情等の障害みられ、認知症の可能性があると診断されている
  • 半年以内に心身状態に変化があり、要介護度が上がる可能性がある

厚生労働省によると、この2点に該当する場合、要支援2ではなく要介護1になるということです。

要介護1の認定により得られるメリット

要介護1と認定されると、要支援1・2では受けられなかった介護保険の利用が可能になります。
介護保険に加入している場合は、保険による費用の負担軽減を得ることも可能です。

介護保険で受けられるサービスについては、こちらの記事で解説していますのでぜひご覧ください。

介護等級の区分

要介護1と要介護2の違い

要介護1と要介護2の要介護者の大きな違いは、介護に必要な支援の多さです。

要介護1の要介護者は、基本的な生活動作については自立しているが、一部の機能に制限があり、介護士による定期的な介護が必要な人です。

一方、要介護2の要介護者は、基本的な生活動作について自立できないため、介護士による比較的頻繁な支援が必要な人です。

まとめると、介護等級が1から2へ上がる人の特徴は以下のようになります。

  • 基本的な生活動作について、自立していないことが多い
  • 介護士による比較的頻繁な介護が必要
  • 身体的な機能や生活能力、認知機能について、より多くの制限がある

介護等級が1から2に上がらないようにするためには?

要介護1から要介護2に上がらないようにするためには、以下のような対策が効果的です。

  • 健康管理:健康管理によって、病気の予防や早期発見をすることで、介護等級が高まる前に対応することができます。
  • 生活の自立を守る練習: 生活の中で自立を促すサポートをすることで、生活の自立を維持することができます。
  • 介護に対する支援への理解:介護に対する支援への理解を深めることで、積極的に必要な介護を求めることができます。
  • 介護を受ける人や家族による協力:介護を受ける人や家族による協力を得ることで、危険を察知して介護等級が上がる前に対処することができます。

まとめ

この記事では、要介護1の状態や症状、求められる介護について解説しました。

要介護1の状態としては

  • 要介護の中では介護の必要性が最も低い状態
  • 介護に必要な時間が1日あたり「32分以上50分未満」かつ認知機能や心身状態への異変が見られると判定されると、要介護1に認定される
  • 要介護2に認定されると、要支援の状態では受けられなかった介護保険サービスが受けられる

最後に、要介護1と要介護2の大きな違いは、基本的な生活動作について自立できているか否かという差があります。要介護2に上がらないためにも、 生活の中で自立を促すサポートをすることが重要です。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

要介護2の状態や対応の仕方について解説している記事も上げています。
要介護1から要介護2に変わったことに気づくきっかけにもなりますので、ぜひご覧ください。

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