要介護2の状態とは?認定される基準を解説!要介護度の区分について要介護3との違いも紹介

この記事で解決できるお悩み

  • 家族が要介護2と認定されたけれども、どのような状態かわからない
  • 要介護2と認定されるためには、どうしたらいいの?
  • 要介護3との違いは?3に進行させないためにどうすればいい?

要介護1から要介護2へ上がると、心配になる方も多くいらっしゃいます。
この記事では、要介護2の状態や症状といった基本的な内容から、認定されるための基準や今後の対応方法についても丁寧に解説します。

要介護2の方への対応の仕方について5分ほどで理解できますので、ぜひご覧ください。

目次

要介護2とは?

日常生活での自立が難しい状態

要介護2の方は、自立できず、介護者の援助が必要な状態です。

今までスムーズに動けていたとしても、要介護2になると日常生活を一人で送ることが難しくなります。一般的に食事や排泄、移動などは、介護者によって支援を受けながら行うことが多いです。

また、起き上がりや歩行が自分1人でできなくなることもあり、買い物や簡単な調理、爪切りなどの身の回りのこと全般に何らかの介助が必要になります。

しかし、症状や障害の程度によっては、介護サービスを受けても完全に自立した生活を営むことはできない場合もあります。

加えて、医療的な介入が必要な場合もあります。医療的な介入が必要な場合は、適切な医療機関への送迎や治療なども行われます。

要介護2の方は、主に在宅での生活を送っていることが多いです。 

要介護2の要介護者が抱える症状

身体的な障害や疾患、認知症、失語症、精神疾患などが原因で、日常生活に支障をきたす要介護者が多くいます。 

また、老年の病気として、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病などを患う要介護者もいるようです。
そのため、自分自身で日常生活を維持することができなくなります。

これらの症状により、日常生活に支障をきたすため、介護サービスを受けることが必要になることが多いです。

要介護2の認知機能

要介護2の要介護者は、認知機能に欠陥がある場合が多いです。

認知機能とは、記憶、理解、対処、判断などの脳の機能を指します。
結果として、記憶力の低下や理解力の減退、時間や場所の認識の齟齬が引き起こされます。

要介護2に区分される方の平均年齢

要介護2の平均年齢は、以下の表の通りです。

年齢人数
40~64歳30,300人
65~69歳33,700人
70~74歳81,000人
75~79歳121,300人
80~84歳206,700人
85~89歳290,500人
90~94歳233,800人
95歳以上98,700人
参考:厚生労働省による「介護給付費等実態統計

85〜89歳の割合が大きくなっています。

要介護2に認定されるには?

要介護2と認定されるまでの流れ

介護等級の判断には、介護保険法に基づく介護認定制度が利用されます。
この制度により、介護保険サービスを受けるためには、介護認定を受ける必要があります。

介護認定は、地域の医療機関や福祉事業所などを行う認定委員会によって行われます。
そこで、医師や看護師、社会福祉士など専門家が、要介護者の身体の状態や生活環境などを分析し、適切な要介護度を評価します。

なお、介護認定は定期的に行われることが多いため、要介護者の状態が変化した場合は、改めて認定を受けることができます。

要介護2の認定は、以下の手順を踏むことで受けられます。

  1. 要介護者の自宅がある市区町村の認定調査員が直接自宅を訪問し、要介護者の状態を調べるために聞き取り調査が行われる。
  2. 1と同時に医療機関で介護の要件を満たす疾患や障害が診断される。
  3. 介護保険診断書を受け取る。
  4. 自治体の介護保険事務所に診断書を提出し、要介護2の認定を申請する。

要介護2と認定される判断基準

厚生労働省が定めた「要介護認定等基準時間」では、以下の5つの介護行為にかかる時間が「50分以上70分未満」の方とされています。

  • 直接生活介助:生活の中で行われる入浴、排泄、食事などの介助
  • 間接生活介助:生活するうえで必要な洗濯、掃除などの援助
  • 問題行動関連行為:徘徊があった場合の探索、不潔な行為があった場合の対処など
  • 機能訓練関連行為:歩行や日常生活において必要な機能訓練
  • 医療関連行為:輸液の管理やじょくそうの処置など

要介護2と認定される目安としては、日常生活動作において身体的な障害や疾患により食事や排泄などに支障が生じていたり、日常生活を行うことが困難になっていたりする状態が挙げられます。

要介護2の認定により得られるメリット・利用できる支援

要介護2の認定を受けることで、介護保険の利用が可能になったり、介護費用の一部を国や地域から補助を受けたりできます。

また、要介護の認定を受けたことで、在宅での介護サービスを受けられるようになり、生活の質を改善することができます。

介護保険によって利用可能な支援には、以下のようなものがあります。

  • 介護サービス:介護に必要な作業を行う介護士や介護支援専門員が提供します。
  • 介護用品:介護に必要な用品を提供します。
  • 生活介護:生活に必要な作業を行う介護士や介護支援専門員が提供します。
  • 介護施設:入所して介護を受ける施設です。
  • リハビリテーション:病気や障害の影響を軽減するための治療やトレーニングを受けられます。

要介護2で受けられるサービスについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

介護等級の区分

要介護2と要介護3の違い

要介護2と要介護3の大きな違いは、在宅で対応できるレベルかそうでないかです。

要介護2では、主に在宅での介護サービスを受けることが多く、介護に必要な作業を行う介護士や介護支援専門員が、決まった時間で介護をします。

また、要介護2の要介護者も自立した生活を営むことができなくなっていますが、介護によってその状態を改善することが可能です。

要介護3では、主に施設で介護の専門員による24時間の支援を受けます。そのため、介護によって自立した生活を改善することが難しいと認定されています。

要介護2から要介護3に上がらないようにするために

要介護者の介護等級が2から3に上がらないようにするための対策として、以下のようなことが考えられます。

  1. 日常生活の自己管理能力を高めるためのトレーニングを受ける。
  2. 運動を継続することで、身体を強くし、疲れを軽減する。
  3. 健康的な食事、生活習慣の改善を行うことで、病気を予防する。

まとめ

この記事では、要介護2の状態や症状、求められる介護について解説しました。

要介護1の状態としては

  • 日常生活での自立が難しい状態
  • 要介護2の要介護者は、認知機能に欠陥が出てくる
  • 介護に必要な時間が1日あたり「50分以上70分未満」

最後に、要介護2と要介護3の大きな違いは、在宅介護で対応できるかそうでないかです。日常生活の自己管理能力を高めるためのトレーニングや運動をすることで、認知機能や心身状態の衰えを抑制しましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

要介護3の状態や対応の仕方について解説している記事も上げています。
要介護2から要介護3に変わったことに気づくきっかけにもなりますので、ぜひご覧ください。

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