要介護度4の状態とは?認定される基準を詳しく解説!悪化させないためにできることも紹介

この記事で解決できるお悩み

  • 家族が要介護4と認定されたけれども、どのような状態かわからない
  • 要介護4と認定されるためには、どうすればいいの?
  • これ以上悪化させたくないときは、どうすればいいの?

要介護3から要介護4へ上がると、高齢者との意思疎通が難しくなり心配になる方も多いかと思います。
この記事では、要介護4の状態や症状について詳しく紹介し、認定されるための基準についても丁寧に解説します。

要介護4の方の状態や対応の仕方について5分ほどで理解できますので、ぜひご覧ください。

目次

要介護4とは?

介護なしには日常生活を送ることができない重度の状態

介護レベル4の要介護者は、身体・精神のいずれかまたは両方に重度の障害があり、自立した生活が困難である状態です。

食事、排泄、睡眠、清掃などの日常生活を行うためにも、介護者による直接的な支援が必要です。

要介護4の要介護者が抱える症状

介護レベル4の要介護者は、身体的な障害を持っていることが多く、筋骨格の障害、発達障害、疾患、脳損傷などにより、自立した生活動作が困難になっています。具体的にできなくなることとして、自力で座っていられなかったり1人で歩くことができなかったりします。

また、認知症、精神障害、意識障害などを抱えているケースも多く、自己管理能力が低下しています。高齢者によく見られる認知症やアルツハイマー型認知症などを患う方が多いです。結果として、寝たきりの状態になる要介護者も少なくありません。

加えて、高齢者の病気として挙げられることの多い糖尿病、心疾患、肺疾患などのリスクも高まります。筋萎縮性側索硬化症や末期がんにも備えられるように、24時間の介護が求められます。

これらの症状により、生活全般に支障をきたすことがあり、日常生活を行うためには介護者による支援が必要であることが多いです。また、身体的にも精神的にも非常に脆弱なため、病気や事故によりさらに状態が悪化することもあります。

要介護4の認知機能

要介護4の要介護者は、認知機能に重度の障害を抱えています。
具体的には、記憶力の低下、思考能力の低下、言語障害、空間認知障害、時間認知障害などが見られます。

原因として、認知症により重度の障害を抱えていることが多いです。特に、アルツハイマー型認知症の患者は、年齢とともに増加し、要介護4の要介護者に多く見られます。

重度の認知症の要介護者は、日常生活において基本的な行動ができないことが多く、介護者の付き添いでの支援が必要になります。進行性の疾患であり、時間の経過とともに症状が悪化することが多いため、長期的な介護が必要です。

要介護4よりも状態を悪化させないために

要介護4の要介護者の状態を悪化させないために、以下のようなことに気を付ける必要があります。

  • 生活リズムを維持すること:介護者によって提供される生活支援サービスをうまく活用し、生活リズムを整えることが重要です。
  • 健康状態を維持すること:病気や事故により状態が悪化するため、健康状態を維持することが必要です。
  • 安全を確保すること:身体的にも精神的にも非常に脆弱なため、安全対策を行うことが必要です。
  • 家族や介護者とのコミュニケーションを取ること:要介護者の生活に対する不安や改善点が把握しやすくなります。

介護レベル4の要介護者は身体や重度の精神障害を抱えているため、安全を考えることが重要です。

生活環境については、滑りやすい床や階段、握りやすいハンドルなどを整え、移動による危険を軽減することが第1です。さらに、車椅子や介助機器を使用することで移動しやすくします。また、歩行トレーニングを行うことで、移動能力を維持することを心がけましょう。

他にも、意識障害や認知症を持つ場合は、身の回りの物を紛失しないように、持ち物に名前を書いたり身元証明書を持ち歩かせるなどの対策をとることが有効です。

介護レベル4に区分される要介護4の平均年齢

要介護4の平均年齢は、厚生労働省の調査によると以下の通りでした。

年齢人数
40~64歳17,800人
65~69歳21,100人
70~74歳52,900人
75~79歳77,800人
80~84歳134,800人
85~89歳205,600人
90~94歳203,000人
95歳以上131,900人
参考:厚生労働省による「介護給付費等実態統計

介護レベル1・2・3に比べ、90〜94歳・95歳以上の割合が大きくなっています。

要介護4に認定されるには?

要介護4と認定されるための判定基準

要介護4と認定されるための判定基準について、厚生労働省が定めた「要介護認定等基準時間」に記載されています。

要介護4は要介護認定等基準時間が「90分以上110分未満」とされています。

この評価では、介護の必要度を決定するために、様々な項目について、要介護者の状況を評価します。

具体的には、介護の必要度が「生活の大部分を支援する」「身体の大部分を支援する」「排泄・食事・入浴など全面的な介助を必要とする」「認知症の症状(妄想、徘徊など)による問題行動が多く見られる」などが判定される場合に要介護4であると認定されます。

介護レベルの認定により得られるメリット

要介護4と認定されると、介護保険制度に基づいて、全ての介護サービスを受けることができるようになります。

介護レベル4の要介護者は、特に重度のものが必要なため、介護サービスの提供時間も増加します。
また、要介護者に対して政府からの給付金を受け取ることも可能です。

まとめ

この記事では、要介護4の状態や症状、求められる介護について解説しました。

要介護4の状態としては

  • 介護なしには日常生活を送ることができない重度の状態
  • 糖尿病、心疾患、肺疾患などのリスクも高まりまる
  • 介護に必要な時間が1日あたり「90分以上110分未満」

要介護4よりも状態を悪化させないために、生活リズムを維持しながら健康状態を維持することや、身の回りの安全を確保することが求められます。
また、意識障害や認知症を持つ場合は、身の回りの物を紛失しないように、持ち物に名前を書いたり身元証明書を持ち歩かせるなどの対策をとるようにしましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

要介護5の状態や対応の仕方について解説している記事も上げています。
要介護4から要介護5に変わったことに気づくきっかけにもなりますので、ぜひご覧ください。

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