罨法とは、身体の一部に温熱(温罨法)または寒冷(冷罨法)の刺激を与えて、炎症や充血、疼痛を緩和する治療法である。
この治療法は、医師の指示の下で行われる基礎看護技術のひとつである。
温罨法には、乾性温罨法として電気あんか、湯たんぽ、カイロなどがある。
冷罨法には、乾性冷罨法として水枕、氷嚢、CMC製品(アイスノンなど)がある。
罨法は、簡単に言うと、温めたり冷やしたりすることで、体の不調を和らげる方法のこと。
温めることを「温罨法」、冷やすことを「冷罨法」という。これらの方法は、昔からある自然療法で、病院だけでなく、家庭でもよく行われている。
ただし、罨法は、必ず医師の指示のもとで行う必要がある。
特に、高齢者の方の場合、皮膚が弱いこともあり、温度の感じ方が鈍くなっていることもあるため、低温やけどや凍傷のリスクもある。介護者は、利用者さんの状態をよく観察しながら、適切な温度と時間で罨法を行う必要がある。
また、温罨法と冷罨法、どちらが良いかは、症状によって異なるため、自己判断で行うのではなく、医師や看護師の指示を仰ぐことが大切である。
用語を使った例文
- 〇〇さん、腰が痛いみたいだから、医師の指示通りに、温罨法をしてみましょうか。
- 〇〇さんが、転んで足をぶつけたみたい。とりあえず、冷罨法で冷やしておきましょう。
- 〇〇さんの皮膚が弱いから、罨法の温度と時間に気を付けて、優しく行いましょうね。