異食は、認知症の周辺症状(BPSD)として発生する。
認知症が進行すると、食べ物と他のものとの区別がつかなくなったり、満腹感を感じる脳の能力が低下し、食欲抑制が効かなくなったりする。
加えて、味覚障害なども起こると、手に入るものは何でも食べてしまう異食行為が行われる。
異食を防ぐには、冷静さを保ち、率直な口調で話した上で、口に入れるものを手の届くところに置かないようにすることが重要。
認知症の症状の一つとして現れることが多く、利用者さんにとって、とても危険な行為だと言える。
なぜなら、異食によって、消化器系のトラブルを起こしたり、中毒症状を起こしたりする可能性があるからだ。
異食の原因は、認知症によって、食べ物とそうでない物の区別がつかなくなったり、口に入れたものを理解する能力が低下したりするためだと考えられている。
また、満腹感を感じる脳の機能が低下して、常に空腹を感じてしまうことも、異食の原因となることがある。
介護の現場では、利用者さんの異食を防ぐために、様々な対策を講じる必要がある。
まず、利用者さんの身の回りに、口に入れてしまう可能性がある物を置かないようにすることが大切だ。
例えば、タバコや洗剤、薬、ボタン、小さな玩具などは、利用者さんの手の届かない場所に保管する必要がある。
また、食事の際には、利用者さんが落ち着いて食事に集中できるように、環境を整えることも大切だ。
食事の時間を一定にしたり、静かな場所で食事をさせたりすることで、異食を抑制できる可能性がある。
用語を使った例文
- 〇〇さん、またティッシュを口に入れようとしてる。異食の症状が出ているみたいだから、注意して見守らないと。
- 〇〇さんの部屋には、異食につながるようなものは、何も置いてないか、もう一度確認しよう。
- 〇〇さんが、なぜ異食をしてしまうのか、じっくり観察して、原因を探ってみよう。