地域密着型通所介護(小規模デイサービス)とは?「地域に密着」の意味や介護保険が適用されるサービス内容、料金を紹介!

この記事で解決できるお悩み

  • 手厚いサポートを受けられる通所介護サービスを探している
  • 地域密着型デイサービスは一般的なデイサービスと何が違うの?
  • 地域密着型デイサービスで受けられる具体的なサービス内容は?

この記事では、地域密着型デイサービスについて対象者や料金などの基本からメリットデメリットまで解説します。

この記事を読めば、一般的なデイサービスとの違いを理解でき、サービスを選びやすくなりますのでぜひご覧ください。

目次

地域密着型デイサービスとは?

地域密着型通所介護とは、利用定員18人以下の老人デイサービスセンターなどに日帰りで通って受けられるサービスです。

施設内では、食事や入浴などの日常生活上の支援や生活機能訓練、レクリエーションなどを行います。

目的は、要介護者が自宅で自立した生活を送るための心身機能の向上や社会的孤立感の解消です。
また、家族の身体的・精神的な介護負担を軽減することを目標としています。

施設に通う際は、利用者の自宅から施設まで送迎をしてくれるため安心です。

対象者・利用条件

地域密着型デイサービスを利用できる対象者は、要介護1〜5の認定を受けた方のみとなっています。
要支援の方は利用することができませんので、注意が必要です。

なお、地域密着型の小規模なサービスであることもあり、指定を受けた市町村に住民票がある方を対象としています。

費用・料金表

地域密着型デイサービスの費用について、厚生労働省が発表している料金表を紹介します。(7~8時間利用した場合)

介護度基本利用料(1割負担)
要介護1735円
要介護2868円
要介護31,006円
要介護41,144円
要介護51,281円
参考:厚生労働省による「地域密着型通所介護

なお、上記の表はあくまでも目安の金額であるため、参考にしてください。
また、食費やおむつ代などは別途費用が発生するため注意が必要です。

通所介護(デイサービス)との違い

ここでは、地域密着型通所介護(地域密着型デイサービス)と一般的な通所介護(デイサービス)の違いを解説します。

2つの間で提供されるサービス内容にはほとんど違いはありません。
しかし、大きな違いとして「定員数」「費用」「地域」が異なるため、分かりやすく表にまとめました。

異なる点地域密着型通所介護一般的な通所介護
定員数18人以下19人以上
費用少し高額になる一般的な金額
地域の制限施設の所在地域に居住地域による制限はない

地域密着型の定員数は18人以下に限られています。
定員が制限されることで、地域住民との交流や地域活動への参加が積極的にできたり手厚いサービスを受けられたりします。

ただし、一人ひとりへの対応が手厚くなる分、費用は高額になってしまう傾向です。

なお、地域密着型デイサービスの場合、原則として自分が住んでいる市町村の施設でなければ利用できませんので注意しましょう。

通所介護については、こちらの記事で分かりやすく解説していますのでぜひご覧ください。

地域密着型通所介護のサービス内容

地域密着型通所介護で受けられる主なサービスは、以下の6種類です。

  • 健康状態のチェック
  • 栄養バランスのよい食事
  • 入浴、排泄など日常生活の支援
  • 生活機能向上のための機能訓練
  • レクリエーション
  • 自宅と施設間を行き帰りする送迎

基本的に受けられるサービスは一般的な通所介護とほとんど変わりません。
ただ、小規模であるため、利用者一人ひとりの要望に応えたり、利用者同士の交流が盛んになります。

それでは、6種類のサービスをそれぞれ解説していきます。

健康状態のチェック

自宅から施設に出発する前に健康状態を確認する場合があります。
理由は、施設に行って問題がない体調かどうかを判断するためです。

具体的な確認内容としては、血圧や脈拍の測定を行います。

また、介護に関する不安などを相談すると、アドバイスを受けることが可能です。
要介護者の家族としては非常に心強く安心できるようになるでしょう。

栄養バランスのよい食事

デイサービスでは、栄養バランスの取れた食事が提供されます。
施設によっては、利用者の体調や状態に合わせて、利用者が食べやすいように形状を変更することも魅力です。

また、小規模なため、食事中の会話が弾むことが多くあります。
楽しく食事をすることで、身体機能を維持回復できるだけでなく、精神面のストレスも解消できるでしょう。

入浴や排せつなど日常生活の支援

入浴や排せつなどの日常生活についても、職員による介助を受けられます。

家庭では入浴が難しい場合も多いですが、デイサービスの施設内では要介護者に合わせた設計がされているため、安心して入浴が可能です。

例えば、機械浴が用意されていたりイスに背もたれがついていたりするなどの工夫があります。

生活機能向上のための機能訓練

機能訓練では、日常生活に必要な動作に対して、機能を維持回復するための訓練を行います。

機能訓練の例としては、立ち上がりや歩行の訓練、口腔機能の向上訓練、ラジオ体操、他には脳トレのような訓練です。

利用者に応じて様々な種類から選び、機能訓練を行います。

レクリエーション

レクリエーションは施設によって異なりますが、職員さんが力を入れて考案してくれます。
例えば、お花見のドライブや夏祭りの催し、誰でも参加できるクイズ大会などです。

希望する施設を見学する際は、レクリエーションの雰囲気も参考にしてみましょう。

自宅と施設間を行き帰りする送迎

最後に、地域密着型デイサービスでは車での送迎が行われます。
自宅と施設間を往復してくれるため、家族にとっては安心できるサービスです。

なお、利用者に負担がかかりすぎないよう、乗車時間を短くする工夫がされています。
そのため、車で30~40分以上かかる距離の場合、送迎サービスを利用できない可能性があるため注意しましょう。

地域密着型デイサービスを利用するには?

申請から手続きまでの方法

地域密着型デイサービスを利用したい場合は、以下の5ステップで申し込むのが一般的です。

  1. 要介護1~5の認定を受ける
  2. ケアマネージャーや地域包括支援センターに相談する
  3. 希望する施設を選び、見学・体験をする
  4. ケアマネージャーにケアプランを作成してもらう
  5. 施設と契約し、サービスを利用する

まずは、ケアマネージャーや地域包括支援センターに相談しましょう。

メリット・デメリット

メリットとして挙げられるのは、小規模による利用者一人ひとりへの手厚い対応が大きいです。
薬の服薬管理や食べ方などの細かい対応を受けられたり利用時間を柔軟に対応してもらえたりと安心できる点があります。

また、地域密着型であるため、職員や利用者、家族の距離が近いこともメリットです。
例えば、いつも同じ人と会うことになるので仲が深まりやすかったり、不測の事態が起こった場合も家族がすぐに駆けつけられる近さだったりします。

一方でデメリットとしては、他の利用者との関係がうまく築けない場合、孤立して居心地が悪く感じるかもしれません。
例えば、レクリエーションなどでみんなと楽しむことが苦手な方はストレスを感じる場合があります。

また、一般的なデイサービスと比較して、サービスが手厚い分費用が高くなっている点も注意が必要です。

まとめ

この記事では、地域密着型デイサービスについて紹介しました。

地域密着型サービスは、利用定員18人以下の日帰りで介護施設に通うサービスです。
特徴として、利用者一人ひとりの要望に応えられたり、利用者同士の交流が盛んな点があります。

要介護1〜5の認定を受けた方を対象としており、要介護者が自宅で自立した生活を送るための心身機能の向上や社会的孤立感の解消が目的です。

サービスの種類は主に以下の6種類になります。

  • 健康状態のチェック
  • 栄養バランスのよい食事
  • 入浴、排泄など日常生活の支援
  • 生活機能向上のための機能訓練
  • レクリエーション
  • 自宅と施設間を行き帰りする送迎

メリットとして、小規模による手厚いサポートや、家族と施設の距離が近いことによる安心感があります。一方でデメリットは、他の利用者との交流が築けない場合の孤立感や手厚いサポートによる費用の高さです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

一般的な通所介護サービスと比較したい方は、こちらの記事で通所介護について丁寧に解説していますのでぜひご覧ください。

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