この記事で解決できるお悩み
- 居宅介護支援とは?ケアマネージャーってどんな人?
- 居宅介護支援のサービスを受けるには、どんな手順で動くといい?
- 居宅介護支援では具体的にどのようなサービスが受けられるの?
居宅介護支援と聞くと、漢字ばかりで難しそうに感じる方も少なくありません。
この記事では、居宅介護支援についてわかりやすく説明します。この記事は5分ほどで読めます。
1度読むと、実際に居宅介護支援を受けられるくらい制度の内容を理解できると思いますので、ぜひご覧ください。
居宅介護支援とは?
居宅介護支援とは、介護を必要とする高齢者が適切なサービスを受けられるようにケアマネージャーが調整するサービスのことです。
ケアマネージャーとは、厚生労働省令で定められた実務経験を持ち、試験と研修を修了した介護のスペシャリストです。
ケアマネージャーが、要介護者の精神状態や生活環境に応じた介護サービスを利用できるように動いてくれるのが居宅介護支援になります。
居宅介護支援の利用条件・対象者
居宅介護支援を受けるためには、要介護度1〜5と認定される必要があります。
そのため、要介護1未満の方は居宅介護支援を受けることはできません。
また、相談窓口を居宅介護支援事業者とし、ケアマネージャーの訪問を1ヶ月に1回以上受け入れる必要があります。
居宅介護支援は自己負担が0円で利用可能
居宅介護支援は介護保険から全額給付されるため、自己負担なしで受けられます。
担当のケアマネジャーにケアプランの作成やサービスの調整をしてもらった場合も、費用がかかることはありません。
高齢者が無料で居宅介護支援を受けられる理由は「要介護者が適切なサービスを受け、自立した生活を送れるように」という思いから、厚生労働省が定めているためです。
居宅介護と訪問介護の違い
居宅介護と訪問介護は名前が似ていますが、制度の仕組みはまったく違うものです。
居宅介護というのは、障害者の方でも日常生活や社会生活を営めるように支援する訪問サービスを指します。
一方で、訪問介護は、介護が必要な高齢者の自宅を訪問し、家でも自立した生活を送れるように介護するサービスです。
覚える際のポイントは対象者が、障害者・高齢者と異なっている点になります。
居宅介護支援のサービスを受ける手続き
それでは、実際に居宅介護支援を受ける流れを紹介します。
大きく4つの手順に分けられます。
- 要介護認定を受ける
- 居宅介護支援事業者を選ぶ
- 事業所と契約を結ぶ
- 担当のケアマネージャーを決定する
1つずつ順に詳しく解説していきます。
1、要介護認定を受ける
居宅介護支援を受けるには、利用条件として要介護1以上であることが必要です。
そのため、要介護認定を受けることが第1ステップになります。
居宅介護支援の利用者が住んでいる市区町村の担当窓口で、要介護認定を受けるための申請を行いましょう。
要介護認定の手続きについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご確認ください。
2、居宅介護支援事業者を選ぶ
要介護認定を受けたら、市区町村窓口で都道府県の指定を受けた「居宅介護支援事業者リスト」から自分が依頼する事業者を選びます。
選び方が分からないときは、市区町村の窓口や包括支援センターに相談してみるとよいでしょう。
なお、選んだ事業者に違和感を感じる場合は、途中で事業者の変更を行うことも可能です。
3、事業者と契約を結ぶ
事業者を決めることができたら、契約を交わします。
契約することで、正式に居宅介護支援のサービスを受けられるようになります。
4、担当のケアマネージャーを決定する
居宅介護支援を受けるために、担当のケアマネージャーを決めましょう。
様々な場面で頼ることになるため、ケアマネージャーは慎重に選ぶことをオススメします。
居宅介護支援事業所のサービス内容
ケアマネージャーが行ってくれる居宅介護支援のサービスは、以下の3つです。
- ケアプランの作成
- 関係機関との連絡調整
- モニタリング
それぞれのサービス内容について具体的に解説します。
1、ケアプラン(サービス計画書)の作成
ケアプランとは、介護保険サービスを受けるための計画書です。
要介護者一人ひとりの生活スタイルに応じて、サービスの種類や頻度を管理するために作られます。
ケアプラン作成の流れ
作成の流れとしては、まずケアマネージャーが利用者の自宅を訪問し、健康状態や精神状態を把握し課題を分析します。
次に、ケアマネージャーと利用者、家族、サービスの提供事業者などでサービスの検討を行います。
注意点として、利用者や家族の要望をきちんとケアマネージャーやサービス提供事業者に伝えることが重要です。
そして、課題や話し合った結果を基に、ケアマネージャーと一緒にサービスの種類や回数を決めます。
最後に、ケアマネージャーが各事業所の役割やサービス内容の一覧が明記されたケアプランを作成し、サービス利用の手続きを行います。
そうすることで、サービス事業所と契約が完了し、ケアプランに基づいたサービスの利用が可能になるのです。
2、関係機関との手続き調整
ケアマネージャーが行ってくれることの2つ目として、関係機関との手続きなどが挙げられます。
ケアプラン作成の方でも少し書きましたが、ケアマネジャーはサービス提供事業者との調整や利用開始の手続きを行うことが可能です。
他にも、市区町村への要介護認定の更新・変更や各種手続きの代行もできます。
3、モニタリング
最後に、ケアマネジャーは月に1回以上、サービス利用者の自宅を訪問し、状態を確認します。
そして、利用者の状態に合わせて、ケアプランの見直しや身体状態への配慮をしてくれるのです。
利用者がサービス内容に不満を感じる場合、すぐにプラン変更などの対応ができるようになっています。
まとめ
この記事では、居宅介護支援について様々なことを紹介しました。
居宅介護支援とは、介護の専門家であるケアマネジャーによる無償支援であり、高齢者が必要な介護サービスを受けられるように調整してくれるものです。
ただし、要介護1以上に認定されている方でないと受けることができない支援となっています。
居宅介護支援を受ける手順は4つです。
- 要介護認定を受ける
- 居宅介護支援事業者を選ぶ
- 事業所と契約を結ぶ
- 担当のケアマネージャーを決定する
そして、担当のケアマネジャーが決定した後は、ケアプランの作成や関係機関との連絡・手続き、体調のモニタリングを行ってもらうことができます。
居宅介護支援を受ける際は、ケアマネージャーと良好な関係を築きながら、利用者や家族の要望をきちんと伝えることが重要です。
最後までご覧いただきありがとうございました。