この記事で解決できるお悩み
- 自宅で介護サービスを受けたいけれど、どんなサービスがあるの?
- 居宅介護サービスには、どんなメリット・デメリットがあるの?
- 居宅介護サービスを受けるための手順を知りたい
この記事では、居宅介護サービスの中でも自宅に訪問してくれるサービスの特徴や料金を紹介します。
メリットとデメリットについても整理していますので、ぜひご覧ください。
居宅介護サービスとは?

居宅介護サービスとは、自宅で生活しながら介護サービスを利用したいという方を対象とした介護保険サービスです。
介護保険の範囲内で利用できる居宅介護サービスには、大きく以下の4種類があります。
- 自宅に訪問してくれる「訪問サービス」
- 施設に通って受けられる「通所サービス」
- 短期間で施設に宿泊する「短期入所サービス」
- 福祉用具をレンタルできる「福祉用具貸与サービス」
利用条件として、要支援・要介護に認定された方が対象者として利用できます
ちなみに、居宅サービスと在宅サービスは、呼び方は異なりますが大きな違いはありません。
この記事では、自宅で受けられる「訪問サービス」について紹介していきます。
5種類の訪問サービスの内容
訪問介護(ホームヘルプ)
訪問介護は、利用者の自宅を訪問し、食事や排泄、入浴などの身体介護を行います。
さらに、掃除や洗濯、買い物、調理といった生活援助を受けることも可能です。
訪問介護の目的は、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができることを目標としています。
大まかな料金としては、30分ほど身体介護を受けると約300円です。
また、生活支援を45分ほど利用すると約200円になります。
訪問看護についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事を合わせてご確認ください。
訪問入浴介護

自宅での入浴が難しい方に対して、介護職員や看護職員が入浴の支援を行うサービスです。
簡易浴槽が設置されている入浴車で訪問し、入浴の介助を行います。
家族が入浴の介助を行うと危険な理由は、浴室での転倒など思わぬ事故に繋がる可能性があるためです。
要介護者本人が自力で入浴できない場合、定期的にこのサービスを受けることをオススメします。
そうすることで、要介護者が清潔に保たれ、家族も安心できるようになるでしょう。
なお、訪問入浴のサービスを利用する場合は、主治医に入浴許可書をもらっておくことでスムーズにサービスを受けられます。
料金は平均で、要支援の方は約800円、要介護の方は約1200円となることが多いです。
こちらの記事では、訪問入浴介護について個別に解説していますので、ぜひご覧ください。
訪問看護
病気や障害など治療が必要な高齢者に対して、健康状態の悪化を防いだり回復に向けての補助をしたりします。
看護師が自宅に訪問して、利用者の状態に応じた看護を行います。
具体的には、どのような治療を受けるのか相談したり病状や健康状態を管理したりといったサポートを受けられます。
他にも、薬の内服を補助したりリハビリとして機能訓練も行ったりしてくれる頼もしい存在です。
料金は、約60分の看護を受けると平均で約800円程度になります。
訪問看護について紹介した記事はこちらからご確認いただけますので、ぜひご覧ください。
訪問リハビリテーション

心身機能の維持や日常生活の自立を目的としたリハビリを自宅で受けられるサービスです。
リハビリの専門職である理学療法士や作業療法士などが訪問します。
具体的なリハビリの内容としては、歩行や起き上がりなどの訓練や会話などのコミュニケーション能力の改善を行うことが可能です。
他にも、体の麻痺を解消するマッサージや介護する家族へのアドバイスなどもあります。
ただし、訪問リハビリテーションを利用するためには、主治医の許可をもらうことが必要ですので注意しましょう。
料金は、40分で約800円程度になることが多いです。
自己負担割合によっても異なりますので、サービスを受ける際に確認するようにしましょう。
訪問リハビリテーションについてさらに詳しく解説した記事がありますので、合わせてご覧ください。
居宅療養管理指導
通院が難しい方が、薬の内服や食事、歯科検診などの療養上の管理・指導を自宅で受けられるサービスです。
医師や薬剤師、栄養士、歯科医師、歯科衛生士などが訪問します。
料金は、訪問指導をする方の職種によっても異なりますが、訪問1回につき平均で450円となることが多いです。
こちらの記事では、居宅療養管理指導について個別に詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
介護保険の利用限度額は?

介護保険サービスでは、限度額の範囲内であれば、1〜3割の自己負担額でサービスを受けることが可能です。
利用限度額は、支援レベル・介護レベルに応じて設定されています。
介護度別の利用限度額は以下になりますので、参考にしてください。
要介護度の区分 | 利用限度額の上限目安 |
---|---|
要支援1 | 約50,320円 |
要支援2 | 約105,310円 |
要介護1 | 約167,650円 |
要介護2 | 約197,050円 |
要介護3 | 約270,480円 |
要介護4 | 約309,380円 |
要介護5 | 約362,170円 |
利用するまでの流れは?
居宅介護サービスを利用するための手続きを紹介します。
- 要介護認定の申請
- 認定調査・主治医意見書の作成
- 審査判定
- 介護レベルの認定
- ケアプランの作成
- サービスの利用開始
上記の6段階を行うことで、居宅介護サービスを受けられるようになります。
もっと詳細な手順を知りたい方は、こちらの記事を合わせてご覧ください。
居宅介護サービスのメリット・デメリットは?

メリット
居宅介護サービスを利用するメリットは、要介護者が住み慣れた自宅で過ごしながら家族や地域の方と一緒に過ごせることが挙げられます。
また、費用を安く抑えられることもメリットです。
「自宅で過ごす方が安心できる」という高齢者の方におすすめの介護サービスです。
デメリット
デメリットとしては、家族への肉体的・精神的な負担が大きくなることが挙げられます。
また、家族や身内で対応する場合、24時間の介護を続けることは難しいです。
そのため、不測の事態が起きたとき、適切に対処できる可能性は低くなります。
まとめ

この記事では、居宅介護サービスの自宅で受けられる訪問サービスについて紹介しました。
自宅で受けられる訪問サービスには、以下の5種類があります。
- 訪問介護(ホームヘルプ)
- 訪問入浴介護
- 訪問看護
- 訪問リハビリテーション
- 居宅療養管理指導
訪問介護では、日常生活の身体介護や生活援助を受けられます。
訪問入浴介護は、自宅での入浴が難しい方に、入浴の介助を行うことが可能です。
訪問看護では、看護師が自宅に訪問して、利用者の病気や障害に応じて治療を行います。
訪問リハビリテーションは、心身機能の維持や日常生活の自立を目的としたリハビリを自宅で受けられるサービスです。
居宅療養管理指導では、医師や薬剤師、栄養士、歯科医師、歯科衛生士などにより、自宅での療養管理や指導が行われます。
居宅介護サービスの利用料金には、介護度別の利用限度額が定められているため、利用限度額の範囲内で受けられるように計画しましょう。
居宅介護サービスのメリットとしては、要介護者が安心して自宅で生活できることが挙げられます。しかし、一方では不測の事態に適切な対処ができないリスクも高まるため注意が必要です。
最後までご覧いただきありがとうございました。