この記事で解決できるお悩み
- 介護予防支援とは？目的や重要性を知りたい
- 居宅介護支援との違いを知りたい
- 自分でできる介護予防の対策を知りたい
この記事では、自分でできる介護予防について丁寧に解説しました。
この記事を読めば、介護が必要になる前に予防する方法について分かりますので、ぜひご覧ください。
介護予防とは？
介護予防とは、老化のサインに早めに気づき、介護が必要な状態になる前に予防することです。
事前に対策することで、健康や身体機能を維持することに繋がります。
これまでは、介護予防といっても、一時的に心身機能を回復する訓練にとどまっていました。しかし、今後は市区町村や住民が主体となり、介護予防の集いを継続的に行うことを目的としています。
このように、高齢者が地域の人と交流し、生きがいや役割を持つことが結果的に介護予防に繋がると考えられています。
介護予防の重要性
介護予防は年々、重要性を増しています。
理由は、高齢化に伴って、介護を必要とする人が増えているためです。
介護が必要な状態になると、どうしても家族の負担が増えたり費用がかさんだりします。
1度介護が必要な状態になると、自分1人で心身状態を改善することは難しく、必要な介護がどんどん増えていくのです。
そのため、要介護状態になる前に介護予防として対策をすることが重要です。
必要な介護予防を確認する基本チェックリスト
厚生労働省で作成されている「基本チェックリスト」があります。
65歳以上で介護予防の必要がある高齢者の方は、25項目の設問に答えることで簡単に必要な介護予防をチェックできます。
チェックできるポイントは、運動機能や口腔機能、生活機能、うつ、栄養状態、認知症、閉じこもりなどの症状や機能をチェックできるため、ぜひ介護予防に役立ててください。
チェックリストをチェックした後に希望すれば、介護予防サービスに参加できますので、ぜひ一度試してみてください。
介護予防支援と居宅介護支援の違いは？
介護予防支援と居宅介護支援は、大枠の定義は同じですが対象者が異なります。
介護予防支援は、要支援者が介護予防サービスを利用するためのものです。
一方で、居宅介護支援では、要介護者が居宅サービス等を受けられるようになります。
要支援者よりも介護が必要な状態である要介護者になった際に、居宅介護サービスは受けられるため、覚えておきましょう。
居宅介護支援については、こちらの記事で詳しく紹介していますので合わせてご確認ください。
介護予防として自分でできることは？
自分で行動習慣を変えるだけでも、介護予防は十分にできます。
高齢化が進む日本では、介護が必要な高齢者の数に対して、介護者が介助できる人数に限界があります。そのため、これからの時代では特に高齢者自身が介護予防を行うという考えが重要です。
ここからは自分でできる5つの介護予防についてお伝えしていきます。
- 適度に運動する
- 口の中を清潔に保つ
- 栄養バランスのよい食事を心がける
- トイレでの排泄を促す
- 人との交流を楽しむ
適度に運動する
適度な運動を継続することは、介護予防において非常に重要です。
運動せずに体がなまってしまうことで介護が必要になる場合が少なくありません。
特に高齢になるにつれて足腰の衰えにより、転倒や転落による骨折のリスクが高くなります。
足腰の筋力が衰えなければ、自立して生活の質を高めることができます。
また、適度な運動は、腰が強くなりケガの回避・寝たきり防止に繋がるだけでなく、糖尿病・高血圧・脂質異常症・脳血管疾患の予防にも効果があります。
運動のやり方として、強度の高い運動は逆に状態を悪化させる危険があるため、散歩・ストレッチ・軽いスクワットなどがオススメです。他にも、プールでのウォーキングや椅子からの立ち座り練習が有効とされています。
毎日の生活の中で、自分の体調や状態に合わせて、継続しやすい運動に取り組みましょう。
口の中を清潔に保つ
口の中を清潔に保つことも、重要な介護予防のひとつです。
口腔ケアを怠ると、以下のようなリスクがあります。
- 菌を含んだ唾液による誤嚥性肺炎が発症する
- 顎の筋肉が弱まり、固い食材を食べられない
- 飲み込む機能が弱まり、喉に詰まって窒息死する
口腔ケアを継続することで、病気や死に直結するリスクを減らすことができます。
食後の歯磨きやうがいで口の手入れをしましょう。
入れ歯をしている方の場合、定期的に歯科でメンテナンスを行うことも大切です。
また、口の中を清潔に保つためにも、水を飲むことも有効です。
高齢になると、のどの渇きを感じにくくなります。本人では水分が不足していることに気づけないことが多いため、周囲の人が積極的に、水分を取るように促しましょう。
栄養バランスのよい食事を心がける
意識的に栄養のある食事を摂ることもとても大切です。
加齢による偏食でタンパク質とエネルギーが不足すると、筋力の低下や感染症への抵抗力の低下が考えられます。
また、介護食ばかりを食べたり粗食が増えたりすると、糖尿病・高血圧・脂質異常症・脳血管疾患などのリスクが高まり危険です。
裏を返すと、普段から主食主菜副菜の定食形式でバランスの良い食事をすることで、筋力と体力面を維持しながら健康的な生活を送ることに繋がります。
食事の介護予防効果は、栄養面だけでなく、美味しいものを食べることによる心の満足感という側面もあります。
そのため、バランスよく、美味しく、楽しく食べられる工夫をしましょう。
トイレでの排泄を促す
おむつを使用せず、自立してトイレを行う取り組みです。
自力でのトイレを促すことで、できる限り介護が必要ない状態を維持しましょう。
どうしてもトイレまで行くのが難しい場合は、ベッドの横にポータブルトイレを設置するなどして補助します。
十分に水分を摂取したり運動したりすることで、２〜３日に1回の自然排便を行うようにしましょう。
人との交流を楽しむ
最後に、人との交流を楽しむことも重要な介護予防です。
家に閉じこもり人と疎遠になると、孤独を感じたり精神的に弱ったりして心身機能が低下するリスクも生じます。また、悩みを1人で抱え込むと、気持ちが沈み、うつにも繋がるのです。
そのため、地域の集まりに顔を出したり趣味やスポーツを通じて交流を持つようにしましょう。
結果として、精神的にゆとりが生まれたり認知症の予防に繋がったりすることで、心身ともに活性化が期待できます。
そのため、身近なことを話せる友人や家族との会話を大切にしましょう。
また、普段から地域での高齢者の集まりを探しておくことも有効です。
まとめ
この記事では、介護予防の重要性や自分でできる対策について解説しました。
介護予防は、介護が必要な状態になる前に心身機能の低下を予防することです。
高齢化社会により介護者が足りなくなる日本だからこそ、要介護状態になる前に介護を予防することが重要になります。
介護予防として自分でできる対策としては、以下の5つを紹介しました。
- 適度に運動する
- 口の中を清潔に保つ
- 栄養バランスのよい食事を心がける
- トイレでの排泄を促す
- 人との交流を楽しむ
介護が必要な状態になる前から健康的な生活を意識し、自立して動ける状態を維持しましょう。
他にも、介護予防にはサービスを利用することもできます。
こちらの記事では、介護予防サービスについて丁寧に紹介していますので、ぜひご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。